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配当金投資で知っておくべきリスク!損切りルールを決めてリスクを最小限に!

企業が株主に分配する配当金を目当てに投資する「配当金投資」。

配当金投資は、株式の売却益を狙って売買を繰り返す投資方法より、比較的安定して利益を得られる投資方法といわれていますが、それでも投資するにあたって知っておくべきリスクがいくつかあります。

この記事では、そんな配当金投資のリスクと、リスクを最小限に抑えるための損切りルールについて説明します。

Contents

配当金投資で抱えるリスク

 配当金投資をしていくにあたっては、以下の4つのポイントを頭に入れておきましょう。

どれもとても重要なポイントです。
 

下落相場

どんな投資においてもそうですが、右肩上がりにずっと上昇していく相場はありません。

企業の業績だけでなく、景気や政治、為替の影響などにより相場が下降していく局面があります(これを「下落相場」といいます)。

下落相場のときには、配当金投資であってもやはり投資する場合には注意が必要です。

配当金を目的に投資したものの、株価が下落し続けた結果、得られる配当金よりも抱える含み損の金額の方が高くなってしまうことがあるからです。

また、配当利回りが高いと思われた銘柄でも、株価が下落することによって逆に配当利回りが上昇しているというケースもあります。

株式を購入する前に、相場の流れをよく見極めて、ベストなタイミングで投資するように心がけましょう。

減配

 配当金とは、企業の上げた利益の中から株主に還元されるお金です。

つまり、配当金を出せるか、金額をどうするかは企業の業績にかかっています。

配当金の金額を減らす「減配」を企業が発表すると、投資家はその企業の先行き不安や失望感から株式を売却する傾向があり、株価は下落していきます。

下落相場の項目で述べたように、配当金目的であっても大きな含み損を抱えるような状態は避けるべきです。

企業が発表する配当金の額や今後の予想を確認してから、株式の購入をするようにしましょう。

業績悪化

 配当金を出せるか、配当金の金額をいくらにするかは企業の業績にかかっていることを述べました。

配当金は利益や利益剰余金を原資とするのが一般的なので、業績の悪化した企業は配当金も出しにくくなってしまいます。

配当金を目的に投資する場合は、業績が堅調で安定した企業を選ぶのが基本です。

企業のウェブサイトや会社四季報などをチェックして、業績悪化の懸念がないか確認するとよいでしょう。

会社の方針変更

 高配当な銘柄として知られ、株主還元に積極的な企業であっても、それが将来的にずっと続いていくという保証はありません。

配当金の支払いについての方針を途中で変更することも十分ありえます。

経営環境の変化や業績の悪化に伴い、配当金を減額すると発表した企業の株式は、やはり投資家から売られ下落していきますし、反対に配当金の額を増額すると発表した企業の株は買われ、配当利回りは低下していく傾向にあります。

投資する際には、今後その企業がどんな方針をとっていくかをよく検討し、将来的なリスクをできるだけ減らしていくようにしましょう。

損切りするルールを決めておく

 「この株は上がるはず」と思って買った株が、予想に反して下落してしまった…。

そんな失敗は投資家なら誰でも経験するものです。そして、「買値まで戻ったら売ろう」「そのうちいつか戻るだろう」と考えているうちに更にずるずると下落していく…。

こうなると損失が大きくなりすぎて売却することもなかなかできなくなってしまい、いわゆる「塩漬け」の状態になってしまいます。

こんな事態に陥らないためにも、買った株式が下落した場合に備えて、損切りするルールをあらかじめ設定しておくことをおススメします。

よっしー
よっしー
損切りルールとしてますが、利益が出てても売却するルールとしてもOK!

10%下落時に損切り

 自分の購入した株式が、買値の10%を下回るほど下落したときは、早めに見切りをつけて売却しましょう。

損失が確定してしまうのは痛いですが、自分が損をしていることを認めずそのまま放置していると、損失が更に20%30%と膨らんでいくことも考えられます。

そこまで損失が拡大してしまうと、配当金や今後の値上がりなどで回復させるのも非常に困難になってしまいます。

自分の選んだ銘柄が買値を10%下回ったときは迷わず売却する、そんなルールを守ることで大切な資産を守っていきましょう。

定額で損切り

 10%での損切りが定率でのルールなのに対し、定額での損切りは「1,000円の株が900円になったら損切り」「2,500円の株が2,000円になったら損切り」など、あらかじめ決めた額を下回った場合に行うことになります。

定額で損切りした方がよいか、定率で損切りした方がよいかは、株価の水準によって異なりますが、いずれにせよ早めに損切りして資産を守るという点では変わりません。

保有している銘柄の状況をよく見定めたうえで、ルールを決めましょう。

減配があった時点で損切り

 保有している株の企業が減配を発表すると、先に述べたように投資家は失望して当該銘柄を売却する傾向にあります。

そうすると株価は下落し、得られるはずの配当金は減額されるため、保有していてもあまりメリットがなくなってしまいます。

減配を発表する、または業績悪化により減配のおそれのある株式は早めに売却し、損失を最小限にしておきましょう。

配当投資も多少のリスクがあることを理解しておこう

いかがでしたでしょうか。比較的安定した投資方法といわれる配当金投資も、投資である以上リスクは存在します。

日頃から損切りルールなどを徹底して、受ける損失を最小限に抑えるリスクコントロールを心がけていきましょう。